昨年まで小原一展と共にディフェンスラインの要としてチームを支えてきた雨野裕介が、今年はなんとFW登録で周囲の度肝を抜いた。ケガのため遅いスタートになってしまったが、ここ数試合はポストプレーヤーとして奮闘し、チームの攻撃にバリエーションを加えている。自他共に認めるマルチプレーヤー、雨野裕介の魅力に迫る。
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サッカーを始めたのは?
小学校の1年生。地元の少年団で。
自分から進んで?
いや、入学式で友達になった子が「一緒に入ろう」って言って(笑)。
じゃ、そこで6年生まで?大会とかの経験は?
1コ上のときはベスト4かな?全国のベスト4。自分らの代は四国で優勝しました。
中学は?
普通に。中学校のサッカー部ですね。
サンフレッチェのユースに入ったのは?
高1のとき。
じゃ、高校から親元を離れて?その頃の思い出を聞かせてください。
その頃の思い出?その頃の思い出かぁ(笑)。今のトリニータの監督をしている小林さんっていう方が
僕らの監督で、めちゃめちゃ怖い人で・・(笑)。
そういった中でやっていくのは厳しかった?
そうですね。最初はカルチャーショックみたいなのがありました。すごい選ばれた人が来るんで。
でも、そんなに大変っていうか・・・結局、みんな同じだし。早く行きたくてしょうがなかったんでね(笑)。
高校3年まではユースで?
そうです、ユースで。
大きなケガをしたというのは?
高校のとき。高校でケガをして、1年休学をして、高校に4年行きました(笑)。足首のケガで。
北海道でホテル住まいをしながら療養したって聞いたけど?もう治ったのかな?
そう、そのときの。治ったって言えば治ったんですけど(笑)。治ってないって言えば治ってない。足の形が変わっちゃったんで。
大学に進学しようってのはどうして決めたの?
ま、上に上がれなかったから、今のJFLでも良かったんですけど、その頃はJ2もなくてJの次はJFL、
そのJFLでも良かったんですけど、親が大学に行った方がいいと言って。「頼むから行ってくれ」って(笑)。
大学時代は?
大学時代?大学時代は、高校時代が厳しかったんで、すごく楽しませてもらったっていうか(笑)。
SC鳥取に入るきっかけは?
きっかけは、ユースのときのコーチが塚野さんと廣崎さんの先輩で、「どうだ?」っていう話があったんで。
大学生活が不完全燃焼みたいなところがあって、やりきれてなかったんで、もう少しやりたいと思ってた。
米子に来てどうだった?カルチャーショックは?
練習に来たときにユニバーサルホテルに泊まったんですよ。そしたら、駅前なのにコンビニがないとか言って(笑)。めちゃめちゃビックリしましたけど(笑)。
チーム自体はどうだった?
チームですか(笑)。いや、個性のあるチームで(笑)。
雨野くん達が入ったことで「県外選手」って意識が強くなったと思うんだけど。
県外選手がもっといっぱいいると思ったんですよ。山本さんが「今年はいっぱい補強するから」みたいなことを言って、「ぜひとも!」なんつって誘われて、某元Jリーガーも来ることになってるなんて言うし(笑)。「来るから!大丈夫だから!」って(笑)。結局来なかったけど(笑)。
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JFL1年目はどうでした?
いやぁ、いい経験をさせてもらいましたよ、すごく。ねぇ?あんな経験はなかなかできない。去年があるから、今年があるんだと思う。
今年はどう?最初はなかなか試合に出る機会がなかっただけど。
そうですね。ケガとかあったんで。ま、それはしょうがないんで。
ケガなの?太り過ぎじゃないの?(←臨時インタビュアー#27)
それもケガ(笑)。太るっていうケガ(笑)。
ポジションについてはどうですか?今までもいろんなポジションを経験した?
大学はリベロかフォワードをやって、あと、あれっすよ?僕、ウイングやってたんすよ?ケガする前までは羽だったんですから(笑)。左の翼だった(笑)。
鳥取に来た1年目はすっかり頼れるディフェンダーに定着しちゃいました。
でも、ね?ディフェンスがここ数年やっていて、1番馴染んでいたんで。
それが今年はなんとフォワード登録。なぜ?
とりあえず春先に「ポストをやってほしい」と言われたんで。まぁできないことはない、と(笑)。
言われたらやるしかないし(笑)。
最近はすっかりポストにも定着し?
う〜ん、最近っていうか、ここ数試合ね(笑)。どうでしょう(笑)。「どうでしょう」は他の人の評価ですよね。個人的には・・ポジショニングとタイミングなんでね、ポストっていうのは。微妙な駆け引きが必要で、ちょっと今掴みかけているかな?ってとこですね。
出場回数も増えてきたね。そういえば、雨野くんの試合後のコメントは独特で楽しいんだけど、そのユーモアのセンスはどこで磨いたの?
え(笑)?そうですか?う〜ん、わかんないですねぇ。お酒を飲みながら考えているかもしれません(笑)。
仕事の方は?
福米中学校の支援職員。
どう?
子供達と接する仕事なんで、子供達に相手にしてもらっているということは仕事を全うできているのかな、と(笑)。
学校でサッカーの話もする?
もう、みんな言いますよ。試合やテレビを見たよって。やっぱ嬉しいですよね、近くにそう言ってくれる人がいると。そういうことってあんまりないんでね。先生も応援してくれますし。本当にないじゃないですか?600人とか700人とかに一気に出会える場所って、学校とかじゃないとないですよね?あれってスゴイですよね?人と出会うってことはスゴイことで、本当にいい仕事をさせてもらってますよ。
仕事以外の米子での生活は?
あははははは(大爆笑)。
楽しいですか?
え〜(笑)!?俺のプライベート(笑)?
チームで1番遊んでいるという。
あはははは(大爆笑)。僕が遊ぶってことは、僕とつるんでいる奴はみんな遊んでいるってことになるんですよ?
で、つるんでいるのは?
じゅうよん!にじゅういち!じゅうはち!にじゅうなな(笑)。あと、境校のコーチ(笑)。
あと、雨野くんと言えば、お母様が一生懸命応援をされていることで有名なんですが。
ちょっと前までは息子がかわいいんだと思ってたんですけど、どうも息子の友達がかわいいらしいんです(笑)。息子と息子の友達を応援しに来てる(笑)。
でも、ご両親の存在は支えになるでしょう?
まぁそうですね。1番厳しいサポーターですから(笑)。いつもダメだしくらってますから(笑)。
じゃ、納得してもらえるようなプレーを?
はい、頑張ります(笑)。
それでは、シーズンも残り少ないけど、意気込みなどを聞かせて下さい。
意気込みっていうか、まだまだ掴みかけているポジションで確立できていないんで、まずは監督とチームの信頼を得ることが1番大切。それができれば、ある程度通用すると思うんで、絶対的な信頼をみんなから得られるように。結構ひたむきなポジションだと思うんですよ、あそっこって(笑)。だから、ひたむきに頑張ります(笑)。
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チーム練習で他の選手にいたずらを仕掛ける。代表や監督、強化部長の話に茶々を入れる。クラスに必ず1人はいたであろう「いたずらっこ」のような雨野選手だが、先日、別の魅力を発見した。
とある土曜日、サブメンバーを中心として行われたテストマッチ中の出来事だ。ゴール前の競り合いから、ある選手が負傷、うずくまって一向に起きあがる様子がない。「どうしたんだろう?大丈夫かな?」と心配する選手達。すると、それまで冗談を言って周囲を笑わせていた雨野選手がスッと立ち上がり、後輩選手を呼び寄せるといち早く負傷した選手の元へ駆け寄った。その後の様子は離れていてわからなかったが、瞬時の判断と行動力にはとても驚かされてしまった。雨野選手のマルチな魅力はまだまだ語り尽くせないほどあるのかもしれない。
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