岡空小児科医院
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食物アレルギー、秘策対処法
 食物アレルギーは症状の有無にかかわらず、RAST検査が重要視され、RAST陽性の食材は除去すると言う方針で医療が行なわれてきましたが、結果として逆に重症の食物アレルギー児を増やす結果となってしまっています。 少々の症状には目をつぶり、少しずつ食べさせてみるのが得策です。 主に自宅での秘策対応方法を伝授いたします。 ご希望の方は、検査結果持参の上、必ず受診して下さい。 


 20年以上も前から、食物アレルギーは症状の有無にかかわらず、RAST検査が重要視され、RAST陽性の食材は除去すると言う方針で医療が行なわれてきましたが、結果として逆に重症の食物アレルギー児を増やす結果となってしまっています。 今後、RAST値はあくまで参考程度として、少々の症状(軽い湿疹、じんましん程度)は完全除去の根拠としないで、3〜4ヶ月頃から極少量の当該食材を積極的に与え、当該食材に慣れさせようという考え方に変わって来ています。
 赤ちゃんに卵、乳製品、小麦などを食べさせて、湿疹が出たとき、「食物アレルギー」と診断して、食物除去したら、どうなるでしょう? 当面は何も症状なく「無難」かもしれませんが、除去を続ければ続ける程、一生食べられなくなる危険性が増します。 近所に不審者情報がある場合、学校は保護者同伴での登下校を指示するでしょうが、成人になるまで送り迎えをした時のことを想像してみて下さい。 発症した症状が重篤(アナフィナキシーなど)でなく、食べた後に口の周りが少し赤くなる程度なら、少しずつ食べさせてみるのが得策です。 以下に、自宅での秘策対応方法を伝授いたします。 初回、増量時など不安があれば、当院で食べさせてみても良いですので、遠慮なくご相談ください。

「原則」
 肌荒れ、湿疹、アトピー性皮膚炎などあれば、きちんと治療する。
 特に口周囲の湿疹はなくしておきましょう!
 また、顔を拭く時にはテェッシュは避けて、おしぼりなどで軽く拭って下さい。
 負荷は単一食材を少量から始める。
 当院診療のある月〜土の午前中に負荷する。
 翌週には2倍、その次は4倍、8倍、16倍と倍々に増やしていく。 10週で1000倍になる。
 倍々に不安があれば、1.5倍程度で増やす。 この場合20週で目標達成出来ます。
 何か症状あれば、連絡もしくは来院する。
 症状が出たら、その半分の量で当面増加しないで、負荷を続ける。

「各論」
卵 全卵を良くかき混ぜて、スポイド1滴をホットプレートで十分に加熱し、他の食材に混入して食べさせる。 次週は2滴・・・5週目には16滴(約1g)、10週で卵1個分になります。

牛乳 スポイド1滴の牛乳を加熱した食材に混ぜて、食べさせる。 5週後には1ml、10週後には約50ml程度になります。

小麦 うどんを1cm、6本切り、1本だけ食べさせ、あとは冷凍保存して、毎日食べさせる。 翌週は2cm・・・10週後には5m程度、半玉くらいになります。

自宅での食物負荷の秘策を伝授いたしました。 ただし、自己判断で勝手に行なうのは危険です。 必ず受診して、詳細は院長と相談しましょう!                   
                            文責 岡空小児科医院 岡空輝夫
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