商工会全国大会が2011年11月24日に開催され…。
その翌日から、京都府内商工会長と京都府青連会長と京都府女性連会長と、東北・福島県に向かった。
新幹線なら1時間30分だが、バスだと5時間。 でも、どういう景色が流れるのかゆっくりと見る時間が出来た。
テレビでも新聞でも、ネットでも確認できない景色。 でもこの時点で目の前に広がる景色は、普段とそう変わりは無かった。
福島県商工会連合会の事務局があるビルに到着。 とにかく職員のみなさんから暖かい歓迎を受けた。
そして、エレベータに乗り、研修会場へ。
正直に言う。 眠かったし、前日の疲れもあったから…。
「もうイロイロ情報聞いてるしエエねん」
なんて思ってた。
そんな気持ちを持っていたが、担当職員から説明が始まった。 目が覚めた、眠気が覚めたのではない。
ホントに目が覚めた。 テレビや新聞やネットはそりゃ便利だ。
でも、常に「最新のネタ」しか追いかけない。 「本当に報じなければいけない」ことは沢山あるのに。
津波での被害、そして原発での被害…。 風評による被害、精神的な被害。 原発被害についての補償金や義援金分配の問題。 「家に帰って、普通の生活がしたい」という人たち。
福島県で生の声を聞いた。 原発がもたらしたもの、与えてくれたもの、奪い去ったもの…。
そして福島県で一日を過ごし、翌日宮城県へ出発。
正直舐めてた。 いろんな手段で「今回の震災」について知ってると思ってた。
もう8ヶ月も経ってるって思ってた。 現地に行ってもビックリしないと思ってた。
被災地に行った。 声が出なくなった。
積み重なった自動車 動けなくなった漁船
そこに人が住んでたこと そこで生活が行なわれてたこと そこで笑い声が聞こえてたこと そこで…そこで…
何もかんもがウソみたいに感じた。
目の前には何もない。
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宮城県で全国大会があったとき、仙台空港に行った。 目の前には住宅街と、松並木。
それが全くない。 悲しいというより、怖くなった。
正直「すぐに帰りたい」って思った。 「オレらに何が出来るねん」って思った。
そして、松島に行った。 何個か島が消えたらしい。
ホントに怖くなった。 でも、そこにいる人たちは諦めてなかった。
復旧・復興を心から願っている人たちがいた。 勇気づけられた。
ホントならオレらが勇気を出して、勇気を渡さなアカンのに…。
まちなみは死ぬほど変わったかもしれへんけど…。 そこに住んでた人の「想い」は変わらないはず!
想いを引き継いで、さらにオレらの想いを乗せて、未来に繋ごう! 未来に想いを持って行けなかった人たちの分まで…。
今、視察に行ったからと言って、簡単に「頑張れ!」って言えない。
でも頑張ろうや! 今、オレらの世代が頑張らんで、誰が頑張るねん!
30年か40年かかるかもしれんけど…。
その時、東北で同窓会しようや!
出来るか出来ないかなんて、考えんでエエやん!
自分自身を元気づけて、さらに京都府内に対して「頑張ろう!」って言えるきっかけを作ってもらったな〜。
日本は強い国やし、どの地域にも歴史も伝統も文化も特色もある!
諦めない! 負けない!
そんな新たな元気をもらった東北視察でした。
東北、そして日本は絶対に負けない!
絶対に復活する!
レポート:京都府商工会青年部連合会 会長 宮木猛
*本文ではあえて「ですます調」を使用しませんでした。率直な気持ちを伝えることを意図したものであり、ご容赦下さい。
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