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こうみそだて その25 脱力系キャラにはまる
こうみそだて その25 脱力系キャラにはまる
▲こうみそだて


 

■はじめに   By くまこ
 子育てをめぐる書物は世の中にうんざりするほど出ているわけで、有名な先生から一介の主婦まで様々な視点で書かれており、「もう十分」と思っている人も多いだろう。しかし、子を産み育てる当人にとっては、日々これ発見なわけで、この「発見」を人に問うて見たいという気持ちは誰にも止められない。とゆーわけで、私も一人の子を産み育てつつあるなかの「発見」を、この「いまどこ」紙上(※)を利用して同世代の皆さんに問うてみたいと思っています。

※「いまどこ」 2002年11月創刊。現在休刊中。基本的に30〜40代の人たちに、毎月お題を振って自由に語ってもらうフリーペーパー。「こうみそだて」は「いまどこ」に毎月連載していたものです。

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 韓国ドラマ好きな母親の子供は韓国ドラマ好きになる――近頃では、小学生の間でも韓ドラの話題で盛り上がるそうである。
子どもの幼稚園での会話が「チェリン(「冬ソナ」チェ・ジウのライバル)、むかつくよね」だと韓ドラ好きの友人が笑っていた。
わが娘も例外ではない…。『宮廷女官チャングムの誓い』をビデオに録画してみていたらやってきて、泣くわ、泣くわ。
子役の子がちょうど同い年くらいのせいで感情移入しやすかったのか、お母さんが死んじゃう場面では嗚咽して泣いていた。

まあ、韓国ドラマに限らず、子どもはいやでも親の影響を受けます。
このごろ、ナミがはまっているのは、漫画「まことちゃん」だ。
親が読んでもらいたい本は読まず、こたつへ入って漫画を広げて「ドド彦さま」だの「らん丸」だのを見ながら「あははは…」と笑っている。
まあ、なんてことはない、私の本棚に「まことちゃん」があったからいけないのですが…。
このごろは私の本棚の漫画に手が伸びて、「ぷりぷり県」(吉田戦車)「ひげのOL藪内笹子」(しりあがり寿)などまで読んでいる始末だ。

見るビデオもなんかレトロで、「トムとジェリー」「チキチキマシン猛レース」などがお気に入り。
最近、レンタルビデオショップで「ハクション大魔王」を次々に借りてきて、最終回で魔王がつぼの中に入ってしまうところでは、やはり嗚咽して泣いて見ていた(←とにかくよく泣く)。「魔王はまた帰ってくるよね?…」などど涙にむせびながら娘が聞き、「そうだよ。魔王はナミの心の中にいるんだよ」などとついつい涙して答える私であった。

なんだかへんな「絵」である。
しかし、魔王もまことちゃんもトムも、なんとなく脱力系キャラ。
失敗ばかりして、ぜんぜんあてにならないし。ヒーローではないんだけど、なんか憎めないんだよね。
こういうところがいいのかなあ。

ちなみに、私は疲れているときに「まことちゃん」を読む。
ナミも、子どもなりにけっこうお疲れなのかも。(つづく)
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