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こうみそだて その20 「心配事の中身」
こうみそだて その20 「心配事の中身」
▲こうみそだて


 

■はじめに   By くまこ
 子育てをめぐる書物は世の中にうんざりするほど出ているわけで、有名な先生から一介の主婦まで様々な視点で書かれており、「もう十分」と思っている人も多いだろう。しかし、子を産み育てる当人にとっては、日々これ発見なわけで、この「発見」を人に問うて見たいという気持ちは誰にも止められない。とゆーわけで、私も一人の子を産み育てつつあるなかの「発見」を、この「いまどこ」紙上(※)を利用して同世代の皆さんに問うてみたいと思っています。

※「いまどこ」 2002年11月創刊。現在休刊中。基本的に30〜40代の人たちに、毎月お題を振って自由に語ってもらうフリーペーパー。「こうみそだて」は「いまどこ」に毎月連載していたものです。

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 小学校生活が始まって一番の心配事といったら、友達と仲良く過ごせるかどうかだろう。勉強は二の次、それよりも仲良しがたくさんできて、休み時間が待ち遠しいような、そんな生活をわが子が送ってくれれば万々歳だ。どの親でもこれは結構偽らざる気持ちのようで、入学早々勉強を強要する親は滅多にいない(←地域差かあるかもしれませんが)。

 とくに「はじめて」が苦手なナミ。無事に小学校生活に慣れるものなのか、親としては心配だった。しかし、そんな心配は数日で別の心配に取って代わった。入学してはじめての土曜日。同じクラスの友だちと10時に学校で待ち合わせて遊ぶ約束をしたという。しかも、「○ちゃんと、△ちゃんと、×ちゃんと…」と七人もいる。うちの場合、子どもだけで遊びに行くのははじめての経験だ。保育園育ちのため、平日は帰宅が五時以降、子ども同士で友だちの家に行き来したり遊んだりする機会がほとんどなかったのだ。
 「ほんとに? 一年生だけで?」と聞くと、「うん」とワクワクした様子で娘は返事をする。土曜日――。心配になって(←毎度心配性)、学校までついて行くと、パラパラとあちらこちらから子どもたちがやってきた。親が一緒なのはうちだけ。みんなとてもうれしそうである。一人増えると、「あっ、○ちゃーん」とみんな寄っていく。「小さい子だけだから、公園と児童館以外は行かないでね。公園の時計が12時になったら帰ってくるのよ」と言い残して大人一人さびしく家路につく私。

 不安である。最近は子どもの誘拐も多い。大勢だから大丈夫だとは思うが、このあたりでもちらほらとヘンな事件も耳にする。お昼近くになると待てずに公園に探しに行った。しかし、どこにも見当たらない。不安が募る。『もしや、七人まとめて誘拐?』家に戻っていないか携帯で連れ合いに連絡する。「…帰ってきてないよ」と電話の向こうから気のない返事がかえってくる。こっちが心配して探し回っているのに、「また心配性が始まった」と言わんばかり口調だ。なによ!!ったく…。

 1時近くになってようやく戻ってきた。「どこ行ってたのよー!!」と怒ると、「映画を観てきた」と言う。児童館で映画上映を無料でやっていたらしい。公園を探してもいないはずである。ちゃっかり映画のパンフレットやほかのちらしなどももらってきている。この日、ナミは午後も引き続き友だちと遊びに行き、5時まで帰ってこなかった。

 それからしばらく、休みのたびごとに友だちと遊びに行くようになった。親は置いてきぼりである。「子ども抜きでのんびりと休日を過ごしてみたい」とあんなに思っていたのに、いざそんな日が来るとかえって心配で気が抜けないものである。本当に子どもは親からあっという間に離れていくんだなあ。自分で人間関係を少しずつつくっていくんだなあ。あんなに「ママ」「ママ」とくっついていたナミでも…。感慨深い母であった。(つづく)
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