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入学式当日――。紺碧の空と、満開の桜。この上ないシチュエーションだ…。 いよいよ我が子も小学生。同じ保育園から通う子も数人いるし、学童でも顔なじみがだいぶ増えたものの、実質今日から小学校生活がスタートするわけだ。 緊張した面持ちで親子3人学校へ向かうと、あちらこちらから、親子連れがやってくる。知らない親子も多い。こんなに近所に同学年の子どもが住んでいたなんて…と今更ながら驚く。うまくやっていけるのだろうか…あらためてキンチョーする。
校庭の真ん中ではすでにクラスが発表になっていた。ありがたいことに、同じ保育園の子5人と一緒のクラスだ。「くまこさん、残念!クラス別になっちゃった!」と声をかけてくれたのは学童の送りのときにも声をかけてくれたお母さん。「そうかあ。でも、学童ではよろしくね」と返したがちょっと残念。まあ、別といっても2クラスしかないし。1クラス30人くらいだし。ホント少子化。でも、こじんまりしていていい感じだわ。そんなことを思っていると、ナオは6年生のお兄さん、お姉さんに連れられて、不安そうに教室へ向かっていった。「保護者の方は先に体育館へ」という案内に従って、連れ合いと体育館のイスに座って子どもを待つ。
しばらくして、6年生が手に持った花のアーチをくぐって1年生が登場してきた。一様に喜びと不安が入り混じった様子だ。拍手の中、ナミも口をぎゅっと結んで緊張気味。知らない男の子と手をつないで入場してきた。 おきまりのあいさつが終わると、2年生による歓迎のセレモニーがはじまるという。ゾロゾロと2年生が入場し、ひな壇に4列に並ぶ。「呼びかけ」が始まった。 「にゅうがく」「おめでとう」「みんなで」「いちねんせいをまっていました」「しょうがっこうは」「たのしいよ」「きゅうしょくもおいしいよ」「ぼくはキムチチャーハンがすきです」「うんどうかいでいっとうになったよ」…保育園で1年上だった子、同じマンションの子、学童でナミの面倒を見てくれて顔を覚えた子もいた。みな、堂々としていて声も大きく、練習の成果が伝わってくる。最後に、「あしたから」「がっこうにきてください」「たのしみにしています」と締めくくって終了。続いて鍵盤ハーモニカで「かっこう」の演奏だ。メロディーだけでなくちゃんとハモっている。最後に校歌を元気に歌って終了。
大きな拍手が鳴り響いた。どの親もそれまでの緊張した顔つきはどこへやら、にこにこと笑顔になって手をたたいている。私も、あんなにしっかりした2年生がいるのなら、学校生活も大丈夫だろうと、安心して思わず涙ぐみそうになった。なんだかいつも表情の変わらない連れ合いも、さすがに感動しているようだ。それほど、あたたかい心のこもった歓迎だった。子どもってすんばらしい!! とあらためて感じた次第。
それにしても、1年であんなに成長するものだろうか。恥ずかしがり屋のナミも、「呼びかけ」ができるようになるのだろうか。鍵盤ハーモニカで「かっこう」が弾けるようになるのだろうか…。期待と不安が入り混じった入学式は無事終了。どんな小学校生活が待っているのやら。(つづく) |
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